糖尿病患者がするべき地震、災害への備えや対策、注意すべき点とは。

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震災と聞いて記憶に新しいのはやはり東日本大震災ではないでしょうか。
千年に一度と言われるほどの巨大な地震が日本国内を襲ってから今年で9年が経ちました。
東日本大震災に限らず日本国内では数多くの震災が発生してきました。

あるアンケートで日本の防災備蓄グッズを備えている家庭の割合は50%にも満たないというアンケート結果があります。この結果を聞いて皆様はどう感じるでしょうか?
防災準備グッズに限らず、日本国民の震災への危機感はまだまだ薄いように感じます。

今回は糖尿病患者者向けの震災への対策についてお話ししますが、日本という島国に住んでいる以上はもっともっと震災への準備や対策の知識などを深めていただければと思いますので、今回の記事が少しでも防災対策へ役立てれば幸いです。

東日本大震災のとき、糖尿病患者はどの様な生活を送っていたのか

2011年の東日本大震災で被災した糖尿病患者さんの声をまとめました。


『外出中に震災が発生したため薬の持ち出しがなかった。
それに加え情報網は途絶え、まずは自分の身を守ることで精一杯でした。
偶然にも二週間分の薬があったため最悪の事態は免れました』


『ほとんどの場所が停電状態によって、インスリンの注射を打つのが困難でした』


『食事療法を行っていたので、当然食糧不足に陥り対処法は見つかりませんでした。
また、糖尿病患者は一見すると健常者となんら変わらないので緊急時は重傷者患者が優先的になる ため相手にしてもらえなかった。』


『食糧不足になるのは当然で炊き出しや救援物資だけでは足らず、お店の開店待ちの行列に並んだり、震災後の後片付けは多くの体力が消耗されるため低血糖状態に陥りやすくなった。』


『救援物資がパンやおにぎりなど炭水化物ががほとんどなのに加え、運動不足にも陥りやすくなるため高血糖状態になりやすかった。』


『被災地医療で自分が服用している薬の種類がわからないので困った。』


このように多くの方が予期せぬ時に震災が発生したために、対処することが難しくなってしまいました。

もちろん当然震災を予測することはできません。
ただ日本は近年にも阪神淡路大震災や中越沖地震など大きな震災を経験しており、地震大国の日本だからこそ地震災害を想定した準備が必要不可欠です。

今回は糖尿病が故の震災した際の危険性と合わせて、準備要項や対策をご紹介していきたいと思います。

糖尿病患者特有の危険性とその対策とは

まずは糖尿病患者に限らず、十分な水分補給を行ってください。
そのうえで以下の個別の対策をしておくのが望ましいでしょう。

血糖値管理の難しさ

・避難先で支給される食料はほとんどがおにぎりやパン、インスタントラーメンなどの炭水化物がほとんどなので血糖値管理が難しくなります。
(血糖値管理が難しくなりますが、支給される食料を控えましょうという意味ではありません)
・震災直後は医療機関が機能していなかったり、救護所や救護班も設置されていない可能性が高いので手持ちのインスリンがない場合はインスリンの入手が非常に困難です。
・避難所での生活のストレスにより食事を取らなくても血糖値が上昇しやすくなります。

インスリンの注射

・災害時には注射器を消毒することができない場合もあります。ですが、まずは注射を行ってください。
・注射針が複数ない場合は同じ注射針を使用してください。(できる範囲の注射針の洗浄をしてください)
・万が一周りに注射針を持っている方がいましたら、未使用品に限り注射針をいただき使用してください。
・インスリンの注射をするのに周りの目が気になる場合は、近くの方々に糖尿病患者であることを伝え、壁になってもらったりするなどの協力をお願いしましょう。

感染症

・避難所での生活は様々な人と同じ空間で生活することになり、様々な感染症のリスクがあります。
免疫力が低下する糖尿病患者は感染症のリスクが高くなるので、手洗い、うがい、歯磨きなどの感染予防の徹底を行いましょう。

エコノミークラス症候群のリスク

・避難所ではなかなか運動することは難しくなり、長時間足を動かさずに同じ体勢でいると血の巡りが悪くなり肺塞栓症という命に関わる病気などを引き起こす場合もあります。
ウォーキングやジョギングができれば理想ですが、できない場合にはこまめに立ち上がったりなるべく同じ体勢でいないように心がけてください。

震災を想定した準備

まずは三日間生き延びれる準備をしましょう。
三日とした訳は、震災発生から三日経つと救護所や救護班が設置され始め、ライフラインが復旧されてくるからです。
また、かかりつけの病院で震災が起こった場合の準備や対策についてもお話を聞いておくと良いかもしれません。

<最低限の準備要項>

夏、冬どちらの時期にも対応した準備を心がけましょう。

飲料水:飲み水用と調理用と分けて準備しましょう。目安としては一人当たり3リットル

非常食:カロリーメイト、カンパン、水もどり餅など(現在は糖尿病患者向けの非常食があります)

即席食品(インスタント食品):インスタントラーメンやレトルトカレーなど

缶詰類:鯖缶やシーチキン、フルーツ缶、トマト缶など

調理器具:ビニール袋、ラップ、割り箸、紙皿など

内服薬:糖尿病患者であればインスリンや治療薬、ブドウ糖など(常備薬は余裕を持って二週間分を目安に準備しましょう)

その他:ペンライト、携帯自家発電機、携帯扇風機など

内服薬については、『薬局から薬の処方の段階で、病状等に合わせ非常持ち出し用の薬(冷蔵庫等に)を出しておけば非常時助かる』との声があったのでかかりつけの薬局にご相談してみてください。

詳しい準備要項については下記の『防災持ち物リスト』のPDFをご覧ください
防災持ち物リスト

まとめ

現在、新型コロナウイルスが世界中で蔓延しています。

そして私はこの新型コロナウイルスも震災だと考えています。
多くの人が命を奪われ、多くの人が息をするのも苦しい生活を送っています。そして多くの医療雨従事者が医療現場で戦ってくれています。

東日本大震災や阪神淡路大震災、その他多くの震災の時も多くの人が苦しんでいる中、多くの人が被災地に足を運び復興に向けて支援をしてくれました。
日本という国は人と人とが手を取り合って一つの『輪』としてこれまでも様々な震災を乗り越えてきました。

今後も様々な震災が起こると思いますが、一人一人が震災に対しての危機感や知識を深め、もっともっと強固な『輪』を作り上げることができるようになることを願っています。

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