自粛生活で糖尿病患者が気をつけなければいけないこと
世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るっている中、様々な情報が飛び交っています。
インターネットで検索をかければ多くの情報を知ることができる一方、真実ではない情報もあり、情報が交錯しています。
まずは、間違った情報を鵜呑みにしないように気をつけましょう。
自粛生活で一番気をつけなければいけないこと
それは、
身体活動が激減してしまい、今まで行っていた運動療法に影響が出てきてしまう事で血糖コントロールが難しくなってしまうことです。
・普段屋外で運動をしていたけれど、感染への不安から屋外に出ることが減ってしまう。
・ジムなどを契約していても、スポーツジムも閉鎖してしまう。
・スーパーへの買い物や、リモートワークにより通勤通学による通常の生活での身体活動も減ってしまう。
など必然的に運動量が減ってしまいます。
また、自粛生活により人との接触を制限され、人と会話をすることも減り精神的にストレスを抱えてしまったり、ひどい場合は鬱状態になってしまう可能性もあります。
現在はSNSや通信機器が発達しているので、それらを積極的に活用し家族や親戚、友人など人との会話の場を設けるようにしましょう。
自粛生活による体重増加によって引き起こる人体への危険性
『コロナ太り』という言葉を最近よく耳にすると思います。
上でも書いたように自粛生活による身体活動の減少で、運動不足に陥り、数ヶ月で10キロ以上も体重が増加してしまう例も少なくありません。
外出することが減り、人から見られるという意識もなくなり、さらに体重増加を加速させているのかもしれません。
また、スーパーや外食が制限されてしまうことで、生鮮食品が少なくなり、冷凍食品やインスタント食品を多くとってしまうことで、栄養のバランスをとることが難しくなってしまいます。
*体重増加による人体への影響
体重増加により様々な病気のリスクが増加してしまいます。
糖尿病、高血圧、メタボリックシンドローム、動脈硬化などのリスクの増加や、将来的には心筋梗塞や脳卒中を発症させてしまう危険性もあります。
また、英国リバプール大学の調査によると、コロナウイルスに感染した入院患者約1 万7 千人のうち、肥満度の目安指数となるBMI値が30を超える人では、30以下の人に比べ、死亡リスクが3 割以上高まると分析している。という調査結果もあります。
(健康産業新聞『特集【抗肥満/抗メタボ】“コロナ太り”対策、急務に!抗肥満素材への注目集まる!!』2020年6月16日
新型コロナウイルスと糖尿病の関係性
糖尿病に限らず、基礎疾患を持つ方や高齢者の方は新型コロナウイルスに罹患すると重症化しやすいことが様々な研究で分かっています。
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会のまとめによると、糖尿病を患っている人はが新型コロナウイルスに罹患した場合、重症化するリスクと、死亡リスクが2倍から2.5倍ほど上昇することが分かっています。
ただ重症化はしやすいものの、糖尿病を患っていることで新型コロナウイルスに感染しやすくなることは今のところないようです。
特別な感染対策は必要ないのか?
確かに過剰な感染対策は必要ないと思います。
ですが、万が一感染してしまった場合、重症化しやすいという研究結果も出ているので、重症化予防のためにも、日頃から手洗いいうがい、マスクの着用、密集、密閉、密接の「3 密」を避けるといった、感染リスクを避ける「新しい生活様式」を取り入れることが大切です。
また、感染対策はもちろんのこと、徹底した血糖管理も、感染対策と並行して行うようにしてください。
自宅でできる簡単トレーニング法
自粛生活により屋外で運動をすることができない方のための、自宅の小スペースで行うことができるトレーニングをご紹介したいと思います。
どのメニューも週2〜3回を目安に行うとよいでしょう。
<スクワット>
一般的なスクワットのトレーニングになります。
<トレーニング方法>
1セット10回を2〜3セットを目安に行うようにしてください。
しっかりとお尻を下に落としていき、お尻と床が並行になったら最初の位置に戻りましょう。
自重でのスクワットが簡単な方は、ペットボトルに水を入れて負荷をかけることでより効果を得ることができます。
(トレーニングモデルに協力してくれたのは、プロバスケットボール選手の金久保翔選手。)
<マウンテンクライマー>
このトレーニングは、有酸素運動とレジスタンストレーニング(筋力トレーニング)を同時に行うことができます。
<トレーニング方法>
こちらは1セット20秒を2〜3セットを目安に行うようにしてください。
腕立て伏せの体勢から膝を胸につけるようなイメージで交互に足を入れ替えていきます。
このトレーニングを行う際は、靴下を履くか、足にタオルを敷いて行ってください!
どちらのトレーニングも継続して行うことで、運動不足の解消につながります。
家の空いているスペースで、空いた時間を見つけて、自粛生活でも健康な体を維持できるように心がけましょう。